開発姿勢

技術開発の取り組み

課題解決型の技術開発

当社の技術開発は、顧客が直面する多様な課題を出発点としています。現場で求められる性能や環境条件に対応するため、構想設計から解析、試験・実証に至るまで一貫した開発体制を整備。技術本部では、構造解析ソフトによる設計検証に加え、実流体・高温・低温などの試験設備を活用し、現実に即した評価を行っています。蓄積された豊富な試験データと知見は、次の製品開発に活かされ、より確実な課題解決につながっています。

脱炭素社会を支える次世代バルブ開発

近年、脱炭素社会の実現に向けてクリーンエネルギーへの移行や環境規制の強化が進んでおり、こうしたエネルギーを安全・効率的に活用するうえで、バルブは極めて重要な役割を担っています。これに伴い、多様化・高度化するニーズに応える「高付加価値カスタマイズバルブ」の開発がますます求められています。当社ではすでに、船舶向けLNG用バルブや未燃アンモニア除去装置用バルブの開発を完了し、販売を開始。さらに、液化アンモニアや液化水素といった次世代エネルギーに対応するバルブの製品開発・研究開発も推進しています。

産官学連携を推進する研究開発センター

当社は2020年10月、滋賀県野洲市に研究開発センターを開設しました。脱炭素化の進展や環境規制の強化など、エネルギーを取り巻く環境が大きく変化する中で、新たな市場ニーズに応える技術開発を目的としています。センター内には、5つの専用試験室を整備し、従来設備とあわせた多角的な評価体制を構築。産官学との連携を一層深めながら、流体制御に関する研究開発の中核拠点として、技術力の強化と社会課題の解決に取り組んでいます。

代表的な試験

各種実験プラントを自社で保有して、さまざまなデータを収集・解析。
世界に貢献する「独創的な技術」を創造し、社会へ提供していく。

顧客の使用条件により近い環境を実現
高温流体試験 写真
高温流体試験

電気ヒーターにて最高700の熱風を発生させ、高温状態でのバルブ性能や特性を評価する試験。

ファイヤーセーフ試験 写真
ファイヤーセーフ試験

消火設備や可燃性流体用配管での使用を想定し、火災などによって焼損した状態でも一定の性能が維持できているかを評価する試験。

キャビテーション試験 写真
キャビテーション試験

配管の浸食・騒音・振動の原因となるキャビテーション(液体中の圧力差により発生・消滅する気泡現象)発生時におけるバルブの性能や特性を評価する試験。

低温流体試験 写真
低温流体試験

液体窒素を投入して「-196℃」の低温状態でバルブの性能や特性を評価する試験。